-2019年ほうき草プロジェクト記事一覧-

箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑤

2019/06/03

2019/5/9(木) ほうきの胴締め

*いくつかの穂の束を重ね合わせ、それを根本(ほうき草の茎の部分)で締めるつけることで結束を強くします。この作業を胴締めと言います。この作業が不充分だと、掃いたときに「ゆるみ」が生じやすくなります。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑤
「胴締めの様子です。一番力がいる工程となります。
左手で茎を持ちますが、手が小さいため、苦労する点です。」

*ほうき草の茎の部分を糸で締め付け、それをさらに締め上げるために、専用の締め付け冶具でさらに締め付けます(足で踏ん張り、右手にもっている太めのロープがそれです)。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑤
「胴締め2本の後、表面の茎以外を切り落とします。
普段刃物(ナイフ)を使用する事があまり無いので、
ナイフの扱いも上達するよう訓練が必要です。」

*箒は手首を使って掃く行為をするため、重いとそれだけ手首への負担が大きくなります。ほうき草の最も重いのは実は茎部分。機能やデザインを落とさないよう、できる限り茎部分を切り落とすことが大切な工程となります。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑤
「表面の茎以外をカットします。」


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑤
「カット後の様子です。
まずまずキレイにカットできました。
編込み後は見えなくなってしまう部分です。」


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑤
「次工程は柄竹を取り付ける工程です。
柄竹をカットして準備しました。
練習用の竹は、廃材等を利用します。」

少しずつではありますが、手にほうき草がなじむようになり、何となく自信がつき始めたのですが、10連休が終わり、久しぶりに箒づくりをしてみると、まったくダメでした(連休中も自主練をすべきでした)。甘く見ていた自分を猛省し、再度やり直します。

箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から④

2019/05/30

2019/4/25(木) ほうきの組みつけ


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から④

「不恰好ですが、形にはなってきました。ここまでの工程を繰り返し練習する必要がありますが、まずは最後まで形にしてみたいと思います。」

箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から③

2019/05/27

2019/4/24(水) ほうきの組みつけ


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から③


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から③

「耳と呼ばれる部分(写真左側)と中玉と呼ばれる部分を組みつけていく様子です。編み目が粗く、不恰好な仕上がりになってしまっており、難しさを痛感しております。」


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から③

「右側のお手本に比べて、左側の編み目が粗くなってしまっております。編込んでいく際に糸が「持っていかれている」状態のため、目が粗くなってしまいます。次回は更に注意して目を細かく(糸を持っていかれない!)意識して編込むように注意します。」

箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から②

2019/05/23

2019/4/23(火) ほうきの玉づくり②


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から②

「本日も引き続き、玉を作成しました。失敗、やり直しが多く思うように形になりませんでした。
新規に使用した糸が細く、力を入れるとすぐに切れてしまいました。糸の太さを1mm前後の物を再度探して、練習します。」

箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から①

2019/05/20

2019/4/22(月) ほうきの玉づくり

*箒(ほうき)は玉と呼ばれるいくつかの束を編み込んだ上で、それらを一つに組みつけます。その玉を編み込む際、内側に使う草(芯)と外側に使う草(皮穂)は異なります。これは天然繊維である(生長にばらつきがある)ほうき草を有効に活用するために育まれた手法です。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から①

「まずは芯の部分を作っていきます。
茎が細い穂は5~6本ほど、茎が太い穂は3~4本ほどを束ねていきます。

束ねる際、力を入れ過ぎると簡単に糸が切れてしまいます。力が少ないと糸が緩んでしまうため、力加減が重要です。慣れるまで数を熟して感覚を掴みたいです。」


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から①

「芯にカラ(ほうき草の茎の部分)を巻き付け、編み込みます。カラの本数を太さに応じて調整する必要があります。難しい作業ではありませんが、扱いに慣れるまで訓練が必要です。」


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から①

「カラを包んだ芯に皮穂を並べながら、編み込んでいきます。編み糸のテンションを保ちながら編み込むことが難しく感じております。

常に意識してテンションを保たないと、今回のように網目の間隔が広くなってしまいます。機能も大事ですが、見た目にも美しいのが手編みほうきの魅力と考えます。網目が細かく、キレイに揃っている製品が作れるよう鍛錬が必要です。

網目が細かく、揃っていると言う点は、出来上がりのほうきの『バランス』にも影響すると思いますので、そう言った意味でも大事なポイントと考えます。」

ほうき草プロジェクト(浜北畑)③ 5/14(火)再度種蒔きを行いました。

2019/05/16

毎日、水をやりながら発芽状態を確認してきましたが、順調に育っているものとそうではないものがはっきりしてきました。たくましいほうき草を育てるために、生長が芳しくないほうき草はあきらめ、再度種蒔きをすることにしました。


ほうき草プロジェクト③ 5/14(火)再度種蒔きを行いました。
順調に育っている苗の様子です。


ほうき草プロジェクト③ 5/14(火)再度種蒔きを行いました。
発芽率は7割程度です。


ほうき草プロジェクト③ 5/14(火)再度種蒔きを行いました。
状況が芳しくないプランターもあります。
状況が悪いプランターは残念ながら諦めて、
再度、種を蒔き直します。


ほうき草プロジェクト③ 5/14(火)再度種蒔きを行いました。


ほうき草プロジェクト③ 5/14(火)再度種蒔きを行いました。
再度、種をプランター30枚ほど蒔き直しました。
水をたっぷりあげて、この日の作業は終了です。

農家の方と話をすると、「毎年一年生だよ」という言葉を耳にすることがあります。天候状況は一日とて同じ日はないので、毎年状況を見ながら対応しているそうです。

次回、苗の生長状況・天気を見ながら、5/23~24あたりで定植を予定しております。

ほうき草プロジェクト(浜北畑)② 5/11(土)発芽確認を行いました。

2019/05/13

4/30(金)、プランターへ種まきを行いましたが、「その後順調に育っています。」と報告したかったのですが、なかなか思う通りにはいきません。


ほうき草プロジェクト② 5/11(土)発芽確認を行いました。
発芽した苗の様子です。


ほうき草プロジェクト② 5/11(土)発芽確認を行いました。
まずまずの状況です。が・・・


ほうき草プロジェクト② 5/11(土)発芽確認を行いました。
状況が芳しくないプランターもあります。


ほうき草プロジェクト② 5/11(土)発芽確認を行いました。
種蒔き後数日間、野外で栽培したことにより
鳥に種を食べられてしまったようです。
発芽は全体の6割ほどの感覚です。

毎日水やりをしていましたが、見ていない隙に鳥(おそらく鳩)に突かれてしまった可能性があります。思わぬ敵がいたものです。急遽、5/14(火)に再度、不足しているプランターの種蒔きを行います。今度は、種蒔き後、ハウステントの中でしっかりと生長させるよう注意致します。

ほうき草プロジェクト(浜北畑)① いよいよ始動です。

2019/05/09

今年も国産のほうき草づくりを進めるべく、いろいろな準備をしてまいりました。
昨年までの実績から、直播きよりも、プランターで苗を育て、移植する方法がより効果的であることが分かりました。今年はすべての種をプランターで育て、ほうき草を作っていきたいと思います。

4/30(火)、ゴールデンウィーク中にもかかわらず、定植用の苗を作成するため、プランターに種まきを行いました。


ほうき草プロジェクト いよいよ始動です。
プランターに土を7割ほどの深さまで入れ、種を入れる穴を作ります。


ほうき草プロジェクト いよいよ始動です。
ここから、一つの穴に3粒ほどずつ種を蒔きます。
地味な作業ですが、集中力と根気がいる作業です。
自然と皆、無口になります。


ほうき草プロジェクト いよいよ始動です。
種を蒔き終えたら、上から土を被せて完了です。


ほうき草プロジェクト いよいよ始動です。
パレットに乗せ、表に並べます。
通常水を撒きますが、当日は雨が降っていたため、自然の力で水撒きです。
順調にいけば、4~5日ほどで発芽が確認できる予定です。

50年近く、日本で栽培されることがなかったほうき草。おそらく当時の生産方法とは異なるかもしれませんが、今にあったほうき草の栽培方法を模索しながら、今年も進めてまいります。
いずれにせよ、恵の雨を受け、順調に育って欲しいものです。

もう一つの新たな道へ 箒職人を目指して②

2019/05/02

箒職人を目指すべく、ほうき草プロジェクトで知り合った箒職人の鈴木氏に相談したところ、「私の代で途絶えることを望んでいなかった」と快諾いただき、鈴木氏に師事し、教えを乞うことになりました。

以下は、箒職人を目指している伊藤さんのレポートです。

3/6(水)~3/8(金)に掛けて、泊まり込みで編込みの講習を受けてきましたので、今日はその様子をご報告いたします。


箒職人を目指して②
先日作成した治具(支柱)を持参し、鈴木氏の横に並びマンツーマンで指導して頂きました。
要所でビデオを回し、講習を受けさせて頂きます。


箒職人を目指して②
事前にご用意頂いた手順メモを参考に実演しながらの指導となります。


箒職人を目指して②
まずは内側用の草を縛り、「芯」を作ります。
「耳」と呼ばれる部分(ほうきの穂が一番長い部分)には長めの草を使用。


箒職人を目指して②
芯に「カラ」と呼ばれるほうき草の茎を巻いて「玉」を作成します。


箒職人を目指して②
カラを巻いた後、外側に使用する草「皮穂」を並べ編込みます。
※草を並べる時は、手前に芯用の草・奥に皮穂を並べます。


箒職人を目指して②
編込みの様子です。
不器用ながら、何とかついていきます。


箒職人を目指して②
上の玉から、はじ玉・中玉・中玉・耳と並べて繋げながら編込みます。
網目がかなり荒くなってしまっています。
本来は網目が半分ほどまで密である必要があります。


箒職人を目指して②
編込み後、カラの下に枕をかませている様子です。
枕を入れることにより首の部分に厚みを出し、形を整えます。


箒職人を目指して②
余分な茎を落とし、竹柄を打ち込みます。
竹の曲がりと穂のバランスを見ながら一番扱いやすい位置に打ち込むことが大切です。


箒職人を目指して②
柄竹打ち込み後、残りの茎を「花びら」と呼ばれる形にそぎ落とします。
写真は鈴木氏の作業の様子です。綺麗に仕上がるよう、ナイフの扱いにも慣れる必要があります。


箒職人を目指して②
籐巻の様子です。
練習用に製品に使用できない籐を分けて頂きました。今後の練習で使用させて頂きます。


箒職人を目指して②
初めて製作した箒です。

何とか形になりましたが、まだまだ人前に出せるような代物ではありません。かなりの練習が必要です。
早く、鈴木氏に見せられるレベルまで高めたいと考えております。

もう一つの新たな道へ 箒職人を目指して①

2019/04/25

江戸時代に発明された座敷箒は、明治、大正、昭和と時代が下るにつれて隆盛を極め、それぞれの箒職人が箒を極めるべく、受け継がれた箒づくりに自分なりの特色を加え、競い合い、技に磨きを掛けてきました。

しかし戦後、生活習慣がガラッと変わり、箒づくりは衰退の一途を辿ります。
平成が終わろうとしている今、日本に在住する手編み箒職人の数は十指に満たないと思われます。

ただ、今なお箒づくりに励んでいる職人の中には、培ってきた技や想いを自分の代で絶やしたくないという方もいらっしゃいます。

様々な想いが交錯する中、ほうき草プロジェクトを推進しているあるメンバーから、「手編み箒を作りたい」という申し出がありました。彼は、ほうき草プロジェクトを通じて様々な方と接するうちに、ほうき草だけでなく、日本特有の箒づくりを絶やしてはいけないという気持ちが沸々と湧いてきたようです。

採算を考えると、彼の行動は認められるものではないかもしれませんが、彼の想いも充分理解できます。

「こんな企業があってもいいんじゃないか」。会社は後押しすることにしました。

今後、彼が一人前の箒職人になるまでを随時ご紹介したいと思います。

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